たったひとつの冴えたやりかた / ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア 朝倉久志訳

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読みながら書いた感想等の放流

感想

大学の図書館で司書さんがカップル(人間ではない)に3冊の本をおすすめして、その内容が全3話として書かれている。翻訳がちょっと残念。

「第一話、たったひとつの冴えたやりかた」勇気ある女の子のお話。コーティは宇宙を夢見る女の子で、15歳の誕生日に父親が買ってくれたスペースクーパーでこっそり旅に出る。しかし船内で移動中のコールドスリープ中に微細な脳寄生体がコーティの頭に住み着いてしまう。この寄生体の名前はシロベーンで、冒険をしたくて母性を出てきた若い寄生体。この寄生体はイーアという種族で、知性を持ち他種族を宿主としてその宿主の頭に住む。寄生した最初はまだ知能はないが本能的に脳の方に進み脳で成長してその脳を借りて知性を発達させる。

イーアにはヒューマンの戦争のような争いはないと書かれているけど、これは技術を持たないイーアは代わりに心から発達しているのかもしれない。ニュータイプみたいに他人を理解し合う、感じ合う心を持っているから争いが起きない。

イーアドロンの場合はドロンに意思がないからイーアが完全に制御していたが、意思を持つヒューマンにイーアが入ると2つの意識が同化しそう。最後はもうほぼ同化してたんじゃないかなと思う。

そういえばアトムも最後は爆弾を持って太陽に突っ込んだな。

「第二話、グッドナイツ、スイートハーツ」大戦期の英雄がお仕事する話。カウボーイビバップみたいな雰囲気。始めの方は情景が全然想像できなかった。アメコミもそうだけど、アメリカのSFって説明少なすぎじゃない?